知ってほしいロヒンギャ難民のこと

❶ロヒンギャ難民について

ミャンマー西部にあるラカイン州に暮らしている約100万人のイスラム系少数民族で、国籍を持たず1990年代から数十年にもわたって差別を受けたり、迫害に苦しめられて国外に逃れてきた人たちのことをロヒンギャ難民と言います。

2017年8月25日に、ラカイン州の北部で激しい衝突が起こり、ロヒンギャの人たちが一気に隣の国であるバングラデシュへ避難しました。
非難してきた人々の多くは険しい山の中を徒歩で逃げ、避難の混乱で家族と離れ離れになってしまったり、命を落としてしまった人もたくさんいます。

また、粗末な漁船を使って海から脱出しようとする人もおり、モンスーンの影響で荒れた海に出たために子供を含む犠牲者がたくさん出ました。
迫害を逃れて漁船に乗り、ベンガル湾を渡ろうと決意した人は、嵐にあって船が壊れてしまい100名ほどの難民は海に投げ出されてしまいました。

この転覆事故で助かったのはわずか27名だけで、子供や親を失った悲しみを抱えて現在でも避難生活を送っている人がいます。
現在でも難民の数は増加しているのです。

バングラディシュへ避難した難民は70万人をこえ、多くは女性と子供たちでした。
毎日数千人の人が避難し、日によっては一万人以上が到着するなど難民キャンプの受け入れが限界を超えているのが現状です。

バングラディシュの難民キャンプにたどり着いても安心して暮らすことができるわけではありません。
避難したばかりの場所が洪水となってさらに避難する必要に迫られたり、衛生環境が悪化し、食事も満足に食べることができない日々が続いています。

❷援助物資の空輸が実施されたが追いつかない状態が続いている

ロヒンギャ難民に対しては、8月25日から10月上旬までに7回にわたって援助物資の空輸が実施されました。
テントは1600をこえ、4万枚以上の毛布が配布されましたが、支援は追いつかない状態が続いています。

さらにシェルターや毛布、防水シートの配布は12万人分以上になり、親を失った子供や乳幼児を抱える女性、高齢者などの支援を専門の保護チームが行っています。

衛生環境の悪化から下痢などの感染症も増えているため、ヘルスセンターを増設し、これらの要望接種などの医療支援も行われました。
家族と再会できるように子供たちからの聞き取りを行ったり、他機関や難民のコミュニティと連携したりと支援チームは努力を続けています。

両親を殺されて深い心の傷を負っている子供や雨の中を裸足で数日間歩き続けて難民キャンプにたどり着いた老人、子供が目の前で命を落とすのを見ているしかなかった母親や暴行された若い女性などがたくさんいるのです。

日本人も支援チームに加わっており、想像を絶する事態になっていると言います。
着の身着のまま逃げてきて、服を着ていない子供たちも多く、足の踏み場もないほど人であふれかえった難民キャンプに身を寄せるしかないロヒンギャ難民の命を守るために働いています。

❸心のケアをするスタッフが頑張っても追いつかない状態に・・・

中には、目の前で家を焼かれたり、人が殺されるのを見てしまい、大きなショックを受けている子供たちもたくさんいるため、心のケアが必要ですがケアをするスタッフが頑張っても追いつかない状態です。

難民同士でコミュニティを作り、新たに到着した難民を受け入れるなどの協力ができる場合もありますが、衛生環境や居住環境、食糧事情などが悪いために精神的に正常で入ることができない人も多いという問題も抱えていると日本ユニセフ協会のボランティアの人は頭を抱えているようです。

ロヒンギャ難民は、ただロヒンギャに生まれてきたというだけで差別を受けて、迫害されています。
日本で暮らしていると、国籍がないということはなく、毎日過ごしやすい部屋で温かい食事をとり、仕事や学校に行くことができます。

遠く離れているバングラディシュに避難している難民のことを知らずに生活することもできますが、今も裸足のまま歩いている人や親や子供をなくして悲しみを抱えて避難し続けている人、下痢や嘔吐で苦しんでいる人が現実にいるのです。

❹ロヒンギャを知ることから始めましょう

多くの人たちが苦しんでいても、自分たちには何もすることもできない、問題が大きすぎてどうしたらよいのかわからない、自分とは関係ないなどと思わずに知ることから始めてください。

世界中の人が難民の問題から背を向けてしまえば、支援は途切れ、命が消えていくことになるのです。
ロヒンギャ難民という言葉を知らない人も多いと思いますが、ロヒンギャ難民のために支援をしている人もいます。

知ることから始めるだけでも、知らない人に伝えて知っている人を増やすだけでも支援をしている人にとっては心強い応援になります。
支援のスタートは知ることから始まるので、少しでも多くの人に伝えることが大切です。

宗教上の対立や政治的な対立などがありますが、消えてしまっても良い命はありません。
日本も資金投入を行い、支援をしている状況ですが、難民の受け入れには至っておらず、入国しようとしても退去を命じることになっています。

ユニセフをはじめ人権や人命を守る機関が支援を行っていますが、解決には至っていません。